こうの印房

書体の歴史
文字の起源については、いまだにはっきりとしたことがわかっていないようですが、一般的には、今から約4500 年前に中国で、土についた鳥の足跡からヒントを得て文字を作ったと伝えられています。
最初は絵のようなものから、しだいに記号のようなものになり、少しずつ進化していったようです。
現在私たちが使っている書体は、今から約2700年ほど前の三代時代の周の頃、それまでの「甲骨文」や「鐘鼎文」を整理統一し、新しい形の文字を「大てん」として作られました。
これが、現在で言う「篆書体」の始まりです。Shachihata。

篆書体(てんしょたい)
篆書体(てんしょたい)は漢字の書体の一種。「篆書」「篆文」ともいいます。広義には秦代より前に使用されていた書体全てを指しますが、一般的には周末の金文を起源として、公式書体とされた小篆とそれに関係する書体を指します。現在でも印章などに用いられることが多く、「古代文字」に分類される書体の中では最も息が長いのです。Wikipedia。

篆書体の印章は日本銀行発行の紙幣やパスポートの表紙にもこの篆書体が使われています。 風格を感じさせる書体で実印・銀行印・認印・会社印・代表者印・法人印など幅広く用いられています。判別の困難さが偽造防止にも効果をあげています。

篆書体(てんしょたい)印影

隷書体
隷書体は、今から2000年も前の、中国の漢時代に生まれ育った書体です。ルーツは篆書体(てんしょたい)でそれを実用的に簡略したものです。波打つような横線のうねり、伸びやかさと力強さのあるはね、装飾的な払い出しなどの独特の書きぶりを残しながら、大ぶりで読みやすさを加えた隷書体です。Shachihata。

隷書体印影

古印体
古印体のルーツは大和古印と呼ばれている奈良時代の寺社印で、日本で進化した独特の印章用の書体です。程よい虫喰い、墨だまりが風雅な趣きを醸し出す奥深い書体です。どっしりとした文字バランスとスッキリとした筆書きの風合いが重なった書体です。Shachihata。

古印体印影

楷書体
楷書体は、隷書体から変化した筆運びが明確な筆文字書体です。明快で厳格な雰囲気を持つ筆文字書体として、日常多く使われています。伝統的な手書き楷書体をベースに、「暖かみ」や「柔らかさ」が感じられる楷書体です。Shachihata。

楷書体印影

行書体
行書体は、楷書体を早書きした形で、簡潔で流麗、なめらかで力強い筆運びの書体です。年賀状、会社の代表者名などに多く使われています。大ぶりで、流れるような行書体は、印章ならではの重厚感を醸し出しています。Shachihata。

行書体印影